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なぜ発色剤(亜硝酸Na)を使用するのですか? |
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ハムやソーセージの発色剤は大きく分けて食品添加物「亜硝酸ナトリウム」「硝酸カリウム」「硝酸ナトリウム」の3種類があります。
これらは段階的には「亜硝酸ナトリウム」に変化します。効能は発色作用があるとか、熟成度がいいとかいろいろありますが、究極の効能は、肉を食べる文化が有史以来経験してきた食肉からの「ポツリヌス菌」による食中毒、ひいては中毒死を防止することにあります。
この菌は土壌、海水中にも広く分布し汚染の機会も多く、熊本県のカラシ蓮根の中毒はポツリヌス菌による原因です。この毒力は青酸カリの約100万倍、ふく毒の約1000倍、地上最悪の毒素と言われています。
古来からの貴重な経験の積み重ねの中で、そして多くの犠牲者も出す中で、硝酸塩を含んだ岩塩で塩漬処理することで食肉への中毒死が防げるという知恵を生み出しました。
さて、亜硝酸は50ppm程度でボツリヌス菌の繁殖を抑制する効果があります。菌を殺してしまうということは、やはり、亜硝酸には毒性があります。しかし、適量の毒は薬になるように、私たちの体を猛毒の菌から守るために、亜硝酸は抗生物質のような役割を果たしてくれるのです。 |
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